淡路島・キタ不動産 <瓦版>
ー2016.3.25号 瀬戸内海に浮かぶ小さな島の古民家ー
物件について
春先:初めての本島へ
瀬戸内海に浮かぶ海と空の美しい小さな島。本島に静かに佇む古民家です。
現在はアメリカ・カリフォルニア州在住のオーナー様から、昨年「実家である本島の家の維持管理が難しいため全て解体してほしい。」というご相談を頂きました。
1年前のまだ寒い春先に本島へ渡り、実際に物件を見に行ってみたところ、ご実家は、本家母屋・離れ座敷・蔵の3棟で、庭には背丈よりも高い雑草や樹木が家を覆い隠す程に生い茂り荒れ放題になっていました。
その雑草を分け入ってみると、解体してしまうにはもったいない味わいのある家がそこに在りました。
「残す方向で考えてみてはどうですか?」と、オーナー様にご提案致しました。
オーナー様も代々守って来られた思い出深いお家とのことで、私達の提案に「そんな事が可能なのか?」と驚きつつも快く受け入れて下さいました。
後日、物件の調査をしに行き、今後の計画設計を練り、オーナー様へ多角的に計画のご提案・アドヴァイスをしつつ、時間を掛けて話合いを積み重ね、ご先祖様代々守って来られた大切な土地と家のこれからの在り方を模索しました。
そして、傷みの酷い母屋は解体し、駆体と屋根がしっかりしている離れ座敷と蔵は残しリノベーションする方向としました。
夏:解体・造成・リフォーム
夏になり、作業をしてくださる解体業者さん・工務店さんと共に何度も本島へ渡りました。
夏の本島は海も空もとても青く海水浴客で賑わっていました。
母屋を解体するために、まずは重機が入れる様に塀を壊し、生い茂る雑草を刈り、樹木と庭石を撤去しました。
立派な樹木や大きな庭石を撤去してしまうのは忍びなかったのですが、この先何十年の維持管理を考慮し全て撤去しました。
やっと家まで入れる様になった所で、母屋の中の残存物を運び出し、解体し、ならした土の上一面に防草シートを張り、その上に砕石を敷きつめて、雑草が生えない様きれいに造成。
離れ座敷と蔵も同様に、まずは雑草や樹木を刈り、庭石を撤去して、室内の大量の残存物を片付け空っぽにした後に、内部外部の補修工事・洗い・美装を施しました。
残存物が多く、年月と共に荒れてしまっていた離れ座敷と蔵は、私達の予想通り、見違えるほど美しく蘇りました。
そして、昨年の暮れにアメリカからオーナー様が年に一度のお墓参りのため一時帰国されましたので、本島でお会いし、家を見て頂きました。
きれいになった家を見たオーナー様はとても喜んで下さったので、工事をして下さった解体業者さんと工務店さん達も私達も皆、良かったなと嬉しい気持ちでした。
その時の話し合いから、オーナー様のご意向により、これから住む人の住まい方に合わせて自由にカスタマイズして欲しいとの事で、【 住む人が自由にリノベーション出来る賃貸 】として貸し出す事となりました。
瀬戸内の温暖で自然豊かな海に守られたこの島ならではのゆるやかな住まい方を自分スタイルで楽しんで頂けたらと思います。
【 キ タ 不 動 産 】
兵庫県淡路市久留麻138 - 4 tel . 0799-74-5910
mail . kita.fudosan@gmail.com
[ 協 力 ]
◆ 解体・造成: 株式会社 マルサワ・アルティメット
徳島県板野郡松茂町笹木野八山開拓11番
tel . 088-624-8319
◆ 補修・美装: 株式会社 明 徳
徳島県中常三島町3丁目14-24 tel . 088-635-5555
◆ 写真撮影・WEB制作: studio Abuku 遊木真帆